2015/12/13

派遣前合宿その10 方法論

寒空の下、片道40分の道を歩いて店にたどり着き、席についてメニューを見る。
さて、今日は何を食い、何を飲もうか。
ひとまず今は腹が減っているのでガッツリと食べたい気分だ。
ふと、中華料理屋にもかかわらずメニューにある「ソースカツ丼」が目に付いた。
ご丁寧に「オススメ!」と書いてあるあたり、ソースカツ丼のメッカである駒ヶ根らしいと思う。

「あ、ソースカツ丼と、それからー・・・」

少し悩んでいると店員が口を開く。

「クロキリ、お湯割り?」

「あぁー、じゃあ、それでw」

店員さんが中国人なのは実に中華料理屋さんらしい。
完全に顔を覚えられているようで、いつも飲む芋焼酎「黒霧島」のお湯割をお勧めしてくる。
こちらとしても特にそれで不満があるわけではなかったのでそれをオーダーした。
一人で飲むのはこれで何回目だろうか。
訓練生活のラスト三週くらいからこれをはじめたのは、生活が急に楽になり始めたという理由もあるが、やはり私はお酒を飲むのが好きなようだ。

今週が、駒ヶ根での最終の休日となる。
はたして中華料理屋の店員さんは、私が協力隊候補生だということに気付いていただろうか?
もう、この中華料理屋でソースカツ丼を注文することも黒霧島のお湯割を注文することも無いだろう。
そう思うと、店員が暇になるのを見計らって「ありがとう、お世話になりました」くらいは言ってもよかったかもしれない。
ありがとう、ここで食べた春巻き、美味しかったです。


さて、話は変わっていよいよ今週が派遣前訓練の最終週である。
といっても、先週までの間に講座関連テストも語学テストも完了してしまったので、今週はほとんどもう何もやることが無い。
語学のクラスも先週に終わってしまった。
やることといえば、後片付けと壮行会と、あとは家に帰るだけだ。
忘れてはいけません。おうちに帰るまでが遠足です。
ほぼ全ての訓練メニューを消化したにもかかわらず、最後の休日で羽目をはずしすぎて派遣取り消しとなってしまう人が、なんとかなりの頻度でいるらしい。
にわかには信じがたいが、事実だそうだ。

あと、このエントリーは駒ヶ根の訓練所における最後のエントリーとなるわけだが、残念ながらしんみりとした雰囲気にはするつもりはない。
なぜなら、私たちはまだ何もしていないのだから。
まだ日本から出てすらいない私たちが、何を感動することがあるのだろうか。
これから任国で起こるであろう出来事の数々に比べれば、恐らくはこの訓練所で身に降りかかってきたその全てがまるで旱魃に苦しむ土地に降りそそぐ恵みの雨のように感じるだろう。
私の出発日は1月12日だが、そこまでに私がする必要があるのはただ一つ、「気持ちを切らさないこと」である。
家に帰ったら、数週間の冬休みが待っている、などということはありえない。
恐らくはこれまで以上の語学の自主訓練、および任国へ向けての準備が待っている。
重要なのは、セルフコントロールである。

実はそのための準備を今からしていたりする。
いかに語学を無理なく勉強するか。
もし単語を覚えるという作業がつまらないのであれば、つまらなくない方法を見つければいいだけの話だ。
もし長時間英語に触れているのがきついのであれば、きつくなくなるような方法を見つければいいだけの話だ。
要は、いつも思うことなのだが、方法論である。
精神論は、ありとあらゆる方法を試してそれでも駄目だったときに好きなだけ唱えればいい。
残念ながらメンタルが豆腐な私は、その精神論とやらがとてつもなく苦手だ。
いやお前元空手部だろうがよというツッコミに対しては全面的に謝るけれどもやな。
でも、空手部にいたときも言われました。

気合が無ければ何も出来ないが、気合だけでは何も出来ない。
根性が無ければ何も出来ないが、根性だけでは何も出来ない。

何でもかんでも、とりあえず頑張ればなんとかなる?
世の中そんなに甘くはない。

考えろ。

考えて考えて、とにかく楽な方法を見つけ出せ。

私は色々と探した結果、英語の勉強が出来るスマホアプリ(ゲーム含む)を色々と見つけました。
これがあれば、私の場合軽く1日10時間くらいは英語に浸ることが出来そうです。
加えて、訓練所で習ったことを復習しようと思います。
あ、こっちの方が先にやらないとね。

さて、今週からまた新しい生活がはじまる。

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